岩戸一文字後裔 応永備前【備州住助家】在銘

極上出来の豪壮菖蒲造り脇差 肌立つ精錬地鉄に美麗刃文

身幅ゴリゴリ3.28cm 生ぶ茎 時代最上研磨 白鞘新調


■コメント■
ご覧いただきありがとうございます。

【銘】
『備州住助家』

助家の初代は鎌倉時代後期より南北朝期にかけて
備前国和気郡岩戸庄にて繁栄した岩戸一文字派の刀工で、
同派は正中年間に興ったことから「正中一文字」とも呼ばれ
複数の重要刀剣をはじめとした多くの優品を遺しています。

室町時代初期・応永頃の助家は初代助家の後裔にあたり、
福岡一文字の流れを汲む畠田系鍛冶の家助・経家らと同様に
長船派に属して作刀したと伝えられる応永備前の名工です。

多数の腕利き鍛冶が活躍した同時代の長船鍛冶に於いて
現存する作例は極めて稀であり、滅多にお目にかかれません。


本作は愛刀家様により秘蔵された初めて世に出る一振、
長船助家の貴重な現存作にして代表作と成り得る名品です。

薙刀直しを思わせる鋭い菖蒲造りの健全な生ぶ姿を呈し
身幅ゴリッと広く重ね肉厚で豪壮な姿に無類の覇気を纏い、
鉄味の素晴らしい生ぶ茎に堂々とした鏨運びで五字銘が刻され
茎上部の鍔当たりと古い目釘孔も確かな時代を湛えています。

杢交じりの板目が強靭に錬れて松皮風に美しく肌立って
地沸よくついて縦横無尽に地景が入り随所に地斑映りが表れ、
刃文は気品ある中直刃に小乱れ交えて匂口やわらかく小沸つき
刃縁ほつれて打除け・砂流しかかり地刃が明るく冴えわたるなど
重要刀剣にも匹敵する出来口を見せる、まさに傑作の一振です。

時代の最上研磨が奥深い地刃の魅力を最大限に引き出し、
金揚二重ハバキと新調された上手白鞘による仕立も絶品です。


数少ない岩戸一文字の後裔である幻の名工『助家』在銘、
姿豪壮で出来極上の傑作菖蒲造り脇差を末永くお楽しみ下さい。


ご不明な点などございましたらお気軽にご質問下さい。

■詳細■
◇◆ 寸法 ◆◇

刃長：38.2cm 元幅：3.28cm 先幅：2.55cm

元重：0.66cm 先重：0.52cm 反り：1.2cm 目釘孔：2個

（素人採寸につき多少の誤差がある場合がございます）


◇◆
・刃切れ等の大きな欠点は見当たりません。
・多少のヒケや鍛え等はご容赦下さい。
・古物にご理解をいただき神経質な方は入札をご遠慮下さい。
・各所、画像にてご判断いただき不明な点はご質問下さい。

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